RBDとは


REM(レム)睡眠行動障害(RBD)

 睡眠には、レム(Rapid Eye Movement : REM)睡眠とノンレム(Non-Rapid Eye Movement : Non-REM)睡眠の2種類あることが分かっています。夢を見るのはレム睡眠のときです。レム睡眠中は、眼はぴくぴくと活発に動いていますが、睡眠中枢の働きで全身の筋肉の緊張が緩んでおり、力がまったく入らない、いわば金縛りの状態にあります。また、脳は活発に働き、交感神経は多少緊張しています。レム睡眠の役割は、脳からの運動指令を完全に遮断し、筋肉の緊張を抑えて運動器を休ませるものと考えられています。一方、ノンレム睡眠では、筋肉の緊張は起きているときよりは低下しますが、レム睡眠のように完全に緩むまではいきません。ノンレム睡眠の役割は、脳を休ませることにあると考えられています。

 睡眠中の異常行動は、大きく分けてノンレム睡眠中に起こる睡眠時遊行症(いわゆる夢遊病)と、レム睡眠中に起こるレム睡眠行動障害(REM Sleep Behavior Disorder : RBD)があります。RBDでは、「夢の行動化」という症状が特徴的です。レム睡眠のときは夢を見ても通常は金縛りの状態にあります。しかし、RBDではレム睡眠中に筋肉を抑制する神経の働きが悪くなり、夢の中の行動がそのまま出てしまいます。夢の内容は、口論する、喧嘩をする、追いかけられる、などである場合が多く、夢の内容に一致して激しい寝言や叫び声をあげる、殴ったり蹴ったりするなどの動作をする、近くにある箪笥や柱にぶつかってケガをする、などのことがみられ、これを「夢の行動化」と呼びます。レム睡眠は朝方に多いため、RBDの症状も朝方に多くみられます。こうした症状が出現したときでも、起こせば容易に覚醒し、夢内容を想起できることが多いのもRBDの特徴です。